「特定秘密保護法案」の廃案を求める声明

　

立川市議会議員　稲橋ゆみ子（生活者ネットワーク）

大沢ゆたか（緑立川）

五十嵐けん（市民の党）

2013年12月5日

　11月26日に衆議院で自民党、公明党、みんなの党により強行採決され、現在参議院で審議されている「特定秘密保護法案」（秘密法案）は、国民の反対の声を無視して、参議院でも十分な審議がなされないまま、採決が強行されそうです。

　この「情報隠蔽法」と揶揄され、現代の「治安維持法」と言われるこの秘密法案は、表現の自由や思想・信条の自由、さらには、基本的人権の尊重、国民主権、平和主義といった憲法の骨格をなす原理原則に反する法案であり、一般の市民生活を脅かす怖れがきわめて大きなものです。弁護士やメディア関係者だけでなく、研究者や宗教者や文化に携わる者など、国内外のさまざまな団体が反対意見を発表。また、各世論調査でも「今の臨時国会での成立にこだわらず、慎重に審議すべきだ」との声が、80％前後になっています。

「特定秘密」の定義と範囲が極めて不明確であるために、時の権力者により範囲が恣意的に広げられる可能性が指摘され、また、独立した第三者機関によるチェック体制がないこと、将来の情報開示について義務規定がなく、情報公開の流れに逆行していることなどの問題だらけです。さらに、公務員に限らず、一般市民も対象にした厳罰規定も盛り込まれるなど、この法案の行方は国民全体に関わる重要な問題です。

立川市には、米軍横田基地と自衛隊の駐屯地がありますが、軍事と外交が特に重要な秘密とされ、在日米軍や自衛隊に係ることはほとんど秘密にされるのではないかと心配しています。

　これまできちんと報告された横田基地などで起きた事故や訓練の情報などが出なくなるかもしれません。自衛隊基地で起きていることを調べようとしたらスパイ容疑でつかまる可能性もあります。市の職員もこうしたことは過剰に危惧して情報を出してくれなくなるかもしれません。これでは、とんでもない窮屈な社会で自由のない社会になってしまうのではないでしょうか？

私たちは、特定秘密保護法案の衆議院における強行採決に強く抗議するとともに、国会及び政府に対し、国民の声を聴き、特定秘密保護法案を絶対に廃案にすることを強く望みます。
心ある市民の皆さん、ともに声をあげ、行動しましょう!!!

【連絡先】稲橋ゆみ子（042−535−9110）　大沢ゆたか（042−525−8637）　五十嵐けん（042−523−0144）