昭和天皇記念館建設って何だ？

　最近、ファーレ立川の高島屋デパート西側の国営昭和記念公園の未整備地区で最後の土木造成工事が始まりました。ここは「文化施設ゾーン」としての開発で、12.7haのうちの南側7.5haの第1期整備です。予算50億円、2004年度中の完成を目指しているということです。

　特徴は、この地域は無料区域で開園時間も6：00〜21：00と長時間出入り自由です。出来るものは、１）緑のイベント広場　２）入り口広場・ゲート棟　３）緑の丘　４）センター施設などです。

　このセンター施設内に、○創作スタジオ　○展示スタジオ　○ギャラリー　○講義室　●昭和天皇記念館　が造られます。この昭和天皇記念館が本命だったのかな・・・と思ってしまいます。昭和天皇記念館建設は1983年の開園当初からあったようですが、天皇の死後に創られた「昭和聖徳記念財団（役員名簿を見てください）」の要請によってここに至ったようです。

　

このセンター施設は都市基盤整備公団が管理運営権を持ち、記念館は昭和聖徳記念財団に運営を委託するという形をとるようです。センター施設建設は全体で25億円、記念館は14億円です。

　さて、何で今ごろ昭和天皇記念館なんだ？
　有事法制を国会で成立させようとする動きがある一方で、「北朝鮮」の危機感をあおり戦争の出来る国家へと態勢を作り変えようとしている今、一方で天皇制への回帰を目指すような取り組みが行われています。また、昭和天皇は緑と環境のイメージで塗り替えようとえしています。これは事実とは異なるでしょう！おかしいでしょう！
　ということで、「４．２７シンポ実行委員会」がつくられ、以下のようなシンポを行うことになりました。ぜひご参加ください。

シンポジウム「今なぜ『昭和天皇記念館』なのか？」 ■日時：4月27日（日）　午後1：00〜　 ■場所：立川女性総合センター・アイム ■講師：吉田裕さん（一橋大学/「昭和天皇の戦後史」他） □連絡先：自衛隊監視テント村　ＴＥＬ／ＦＡＸ　042-525-9036

■自治会が募金に関与？→市長に申入れ

この動きに歩調を合わせて、「昭和天皇記念館　建設募金のお願いについて」なる動きが始まっています。
昭和天皇記念館建設国民募金委員会立川本部　代表世話人の名前で開始されており、立川本部分として1500万円を目標にしています。
　これだけなら自由ですが、問題が発生しました。それはこの募金のお願い文書が立川自治会連合会を通して、自治会の回覧として回り始めたのです。これには「○○募金寄付者名簿　立川自治会連合会扱い」として、だれでも見ることの出来る「一覧表」形式の名簿が添えらており、イデオロギーもプライバシーもなにもあったものではありません。立川の自治会はこんな感覚なのかと驚いてしまいました。

　自治会、自治連ともに立川市から公的な補助金を受けている団体です。自治連に年間２６０万円、自治会には２１００万円です。こうした公平であるべき団体が、特定のイデオロギーとそれを具体化する行為に手を貸すのは問題です。
　早速、五十嵐議員と共に市長に対して申入れを行いました（以下に申し入れ書）。市長に会うと、共産党議員団も口頭で申入れを下らしく、市長も自治会連合会会長を呼んで「こんなことは困る」と注意したそうです。
　私の家には、まだこんな回覧は来ていませんでしたが、戦前の世界に戻ろうとしているかのような空恐ろしさを感じた出来事でした。

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