日の出の森・支える会ニュースNo.3より

エコセメント事業はお金がかかりすぎる！

その上、問題の解決にはなっていない！

立川市議：大沢　豊

前回のニュースでは、エコセメント事業の問題点や監査請求についてお知らせしました。今回はこの事業を財政的な面から検証したいと思います。

　私たちの自治体では、ごみ処分のうち、埋め立て処分は「処分組合」という一部事務組合に「負担金」を支払って行っています。この処分組合は今、エコセメント工場建設に取りかかっている段階で、大変高額な経費がかかっているのです。このことが各自治体の議会ではなかなか明らかになっていないのです。処分組合への負担金総額はそれぞれの自治体の予算書に明記されますが、事業の内訳については明記されていないからです。処分組合の予算書を調べないと分からないのです。

　処分組合のここ5年間の決算（予算）を調べてみました。

■エコセメント事業は、ごみ問題を解決する切り札ではありません。
　この事業は、有害物質の含まれたエコセメントを大量に生産しつづけ、そのエコセメントは各自治体の公共工事で使用されることになります。処分組合は雨（酸性雨）などで有害物質は「溶出しない」と言っていますが、現実面での実証はありません。しかも、将来その有害物質を含んだエコセメントで造られたものを解体・撤去するとき、安全に処分することができるのでしょうか？処分組合はこんなことを考えた形跡もありません。
　30年間(1998年の処分場開設時にはそういわれていた・・・現在からは20数年間)処分場を「延命させた」としても、次には新たな埋立処分場が必要です。こんな先のことまで考えていないのです。全く無責任です。このままでは後10数年したら、次の新たな処分場の候補地を探し始めなければならないのです。このままでは第3の処分場を日出町に造る事になりかねません。
■高額な事業
　またもっと現実的な問題として、ものすごく高額の事業だということです。20年間に約1000億円を使う事業です。処分組合は「処分組合ニュース　Vol.26」に763億6900万円と発表していますが、これは公正な書き方ではありません。実はもっとお金がかかるのです。実に1000億円近い額の事業です。

■     それぞれの自治体で問題にし、問題の本質を見つめよう！

これらの経費は結局各自治体が負担することになります。立川市の場合これまで毎年4億円ほどを負担していましたが、さらにプラス3億円弱を追加して7億円ほどを20年間負担することになりそうです。こうした負担のあり方が「最小の費用で、最大の効果」を要請される地方自治の原則に反するものであり、住民訴訟でこれを改めさせたいと思うのです。また、この裁判を通じて自治体のごみ処分のあり方を問い直し、容器リサイクル法の見直しや、拡大生産者責任を厳格にし、生産者（メーカー）が製品の廃棄・処理まで責任を持つようにしていくことを政府に求めさせたいと思っているのです。

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